診療データベースシステム

診療データベースシステム

最終更新:1997.7.18

  1. 目的
    1. 業務系システムへの負荷を最小限して、以下の効果を得ることを目的とする。

    2. 業務系システムに蓄積された情報資産を活用する
    3. 非定型的な要求に対応できる柔軟な統計機能を実現する

  2. 運用
    1. 診療分析に必要となる基礎データをあらかじめ定義する。
      • データ項目
      • データフォーマット
      • 対象範囲
      • データ転送のタイミング

    2. 上記で定義されたデータを、オーダエントリシステムあるいは各部門システムから診療データベースシステムに転送する。

    3. 診療データベースシステムの運用は、責任部署を明確にしたうえで、院内でおこなう。

  3. 機能
    1. 診療報酬基礎データベース
      1. 稼働額に関した分析をおこなうための基礎となるデータベースであり、医事会計システムとの連携で実現させる。
        • 患者ID番号・実施日・診療行為区分ごとに1日単位の診療報酬額を合計し、その数値をデータとして扱う。
        • 診療報酬額を1日単位で合計する機能は、医事会計システムまたは本システムのいずれかで実現させる。
        • 対象とする患者は、入院患者、外来患者、もしくはその両方とする。
        • 入院患者については、1日単位の入院病棟・入院病室の情報を扱う。
        • データ転送は、レセプト作成が済んだデータを対象として月単位でおこなう。
        • 査定結果を反映させることは想定しないものとする。

    2. 入院診療報酬データベース
      1. 入院診療に関する稼働額分析をおこなうための基礎となるデータベースであり、診療報酬基礎データベースおよび病歴システムとの連携で実現させる。

        病歴システムに登録されている以下の項目をキーとして診療報酬基礎データベースのデータを再構成することによって、1入院単位、診療科別、病棟病室別、あるいは疾患別の解析をおこなうための資料を提供する。

        • 患者ID番号・患者単位での入院日と退院日
        • 患者ID番号・診療科単位での入院日(転入日)と退院日(転出日)
        • 主疾患コード
        • その他、解析のキーとして必要な項目

    3. その他
      1. 将来的に必要になるであろう様々の非定型的な統計解析要求に対応できることが望ましい。

  4. 評価項目
    1. 業務系システムとは別に、診療データベースサーバを持つこと。
    2. 診療データベースの形式はリレーショナル型であることが望ましい。
    3. 医事部門システムとの連携によって、患者ID番号・実施日・診療行為区分ごとの1日単位の診療報酬額をデータ単位とする診療報酬基礎データベースを提供すること。
    4. 病歴システムと診療報酬基礎データベースとの連携によって、1入院単位、診療科別、病棟病室別、および疾患別の診療報酬額を把握するための入院診療報酬データベースを提供すること。